~国を愛する心を育むために(その9)~
世界の指導者が語る大東亜戦争の真実(アジア編その1)
先月までは、はそれぞれアメリカ編で、大東亜戦争は日本が一方的に仕掛けた侵略戦争だったという歴史観と、日本が掲げていた「自存自衛」(自国の防衛)のどちらが歴史の真実なのかを、当時のアメリカの指導者3人の証言を紹介しながら、検証してきました。
今月からは、大東亜戦争の目的として日本が掲げていたもう一つの目的「東亜新秩序の構築」(アジアの国々を欧米列強の植民地支配から解放し独立させること)を、アジアの指導者の方々がどのように受け止めていたのかを貴重な証言を紹介しながら、検証していきます。
まずインドネシアです。
<アラムシャ将軍>
(元インドネシア官房長官、副首相など歴任、平成元年、天皇陛下から日本インドネシア友好に尽くした功績で、勲一等瑞宝章受章)
昭和62年来日時に、中曽根首相(当時)福田元首相、塩川文相(当時)らとの会見時に、大東亜戦争初期の段階での日本軍の戦いや、その後の3年半に及ぶ日本軍政時代を振り返っての感想を述べた内容です。
「私は日本軍の果たした大きい長所を上げてみたい。
第1は、インドネシアの全国民がオランダ人の醜態を見たことだ。背が低く小さな体の日本兵が,巨漢が自慢のオランダ兵を、我々の目の前で打倒して見せてくれた時、我々の心に棲み込んでいた魔人のようなコンプレックスはたちまち消え去って、新しい勇気が湧いてきたのである。
第2は、日本軍の軍政がよかった。近き将来に独立した時の大統領としてスカルノを、そして、副大統領にハッタを充てると公表して、大切に取り扱った。
第3は、軍事訓練と武器の供与である。ジャワ派遣軍司令官原田熊吉中将の熱烈な応援により、PETAが創設された。PETAは義勇軍と士官学校を合併したような機関で、3万8千人のインドネシア人の将校を養成した。その他、インドネシア人が熱望する武器をすぐに供与してくれた。
第4は、日本軍が降伏した後も、多数の日本軍有志将校がインドネシアの独立戦争に参加してくれたことである。我々インドネシア軍は戦争に未経験だったから、経験豊富で、しかも勇猛果敢な日本軍将兵の参加が、いかばかり独立戦争を我々に有利な方向に導いたか、計り知れない。
第5は、PETAがインドネシア国軍の母体になったことである。スハルト将軍は常々『PETAは独立戦争の主力であり、国軍の母体となった』と言明している。
第6は、インドネシア国軍は戦略と戦術の方針を、日本軍の文献(作戦用務令など)によって作成したことである。」(「世界から見た大東亜戦争」名越二荒之助著;展転社P278、279)
インドネシアはオランダの植民地として約350年にわたって支配されてきました。植民地というのは国ぐるみ強奪し人々を奴隷のように扱うことです。日本軍は、開戦以来怒涛(どとう)の勢いでオランダ軍を破り、その後3年半にわたって軍政を敷きました。そして日本軍が敗北した後、オランダ軍が再び植民地支配を復活させるために舞い戻ってきたのです。インドネシアの民衆は立ち上がって独立戦争を戦い、見事に独立を勝ち取ったのです。
独立後初代の大統領に、アラムシャ将軍の証言に出てくるスカルノ将軍が就任しましたが、彼は次のような証言を残しています。
<スカルノ・インドネシア初代大統領>
「インドネシアと日本は一心同体である。日本軍の援助がなければ、永久にインドネシアは独立できなかった。」
次は、マレーシアです。
<マハティール第4代首相>
「アジア人の日本人が、到底打ち負かすことのできないと私たちが思っていたイギリスの植民地支配者を打ちのめした。私の心の中にアジア人としての自信が次第に芽生えてきた。マレー人だって日本人のように決心すれば、自分の意思で何でもできるはずだと。」(「世界が語る大東亜戦争と東京裁判」吉本貞昭著;ハート出版)
<ラジャー・ダト・ノンチック>(上院議員)
「私たちやアジアの多くの国は、日本が大東亜戦争を戦ってくれたから独立できたのです。日本軍は、長い間、アジア各国を植民地として支配していた西欧の勢力を追い払い、とても白人には勝てないと諦めていたアジアの民族に、驚異の感動と自信を与えてくれました。長い間眠っていた『自分たちの祖国を自分たちの国にしよう』という心を目覚めさせてくれたのです。
私たちは、マレー半島を進撃していく日本軍に歓呼の声を上げました。敗れて逃げていく英軍を見たときに、今まで感じたことのない興奮を覚えました。しかも、マレーシアを占領した日本軍は、日本の植民地としないで、将来のそれぞれの国の独立と発展のために、それぞれの民族の国語を普及させ、青少年の教育を行ってくれたのです。」(「世界から見た大東亜戦争」P286)
さらに、日本の教師がマレーシアでの日本軍の残虐行為を取材に来た際、次のように発言したことを証言しています。
「先日、この国に来られた日本のある学校の教師は、『日本軍はマレー人を虐殺したに違いない。その事実を調べに来たのだ』といっていました。私は驚きました。『日本軍はマレー人を一人も殺していません。』と答えてやりました。日本軍が殺したのは、戦闘で戦った英軍や、その英軍に協力した中国系の抗日ゲリラだけでした。そして、日本の将兵も血を流しました。
どうしてこのように今の日本人は、自分たちの父や兄たちが残した正しい遺産を見ようとしないで、悪いことばかりしていたような先入観を持つようになってしまったのでしょう。これは本当に残念なことです。」
今回は以上2か国の指導者の方々の証言を紹介しました。戦後の教育では、日本はアジアの国々を侵略したとされてきました。しかし冷静に考えれば誰にでもわかることは、アジアのみならずアフリカや中東、中南米など、世界中の有色人種の国々を、植民地化し、何世紀にもわたって収奪しつくして巨富の利を得ていたのは紛れもなく欧米列強といわれる白人国家だったではありませんか。これは侵略ではなかったのでしょうか。
先述したインドネシアのアラムシャ将軍は、日本軍政時代の3年半をあげつらって悪くいう人々を痛烈に批判して、
「たとえ日本軍政に小さな欠点があったとしても、たかだか3年半である。オランダの3世紀半とは比べものにならない。日本とオランダを同じ質、同じ量とみて批判するのは根本的に間違っている。」(「同書P278)
と述べています。